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沖縄・高江での現地行動レポート

【メンバー3名が参加】
8月5日に神戸を出て9日午後帰ってきた。神戸からは合計10人ほどが参加したようだが、KOBEピースiネットからはメンバー3名が他のグループの呼びかけに合流して参加。経緯を含めて報告してみたい。

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私たちが借りたレンタカー。「命と暮らし、YES」「ヘリパッド、NO」の手作りステッカーを貼って出発。

【高江を囲むヘリパッド建設予定地点】
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米軍北部訓練場は沖縄本島の北部の広大な地域に広がっている。そのうち約半分を返還する代わりに6カ所のヘリパッドを新設することで日米両政府が合意している。しかし、新設される6か所はなぜか高江の集落を囲む配置で、最も民家に近いものは400メートルしか離れていない。2010年に説明会らしきものを開き、住民の質問にまともに答えないまま、その至近のものを含む2ヵ所がすでに建設され、運用が始まっている。米軍は深夜飛行なし、小学校の上は飛ばない、などの約束をまったく守らないため、高江住民の被害は深刻で、子どもが睡眠できず学校に行けなくなったため移転を余儀なくされた家族もある。住民の座り込み行動などが続き、工事は中断されていたが、7月10日の参議院選挙の翌朝、突然再開された。前々から準備しておいたらしく、島袋氏の落選で選挙が終わって、もう配慮する必要はないとみて開始したようだ。

【新設されるG地区のそばに追加の提供水域】
北部訓練場の半分は返還して基地負担を軽減するというが、それなら1996年の政府間合意のあと、1998年に水域を新たに提供することにしたのはなぜだろう?結果として、米軍は上陸作戦から連続して陸地訓練、オスプレイ飛行・着陸訓練ができることになる。海兵隊が米国議会に提出した文書では「使用できない部分を返して、より高度な訓練ができる新着陸帯が建設される」と自慢げに書かれている。つまり基地負担軽減は名目に過ぎず、実際はジャングル戦闘訓練の高度化=自然破壊の深刻化と住民の危険増大がもたらされようとしている。

【住民の願いは】
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そして自然を守りたい!
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これが何かわかるだろうか?深さ20センチ以上ある側溝に斜めにスロープが設置されている。手作り風。ヒモが滑り止めになっている。こんなのがテント付近の県道に3メートル置きぐらいに配置されている。これは座り込み行動を続けている糸数さんが架けたもの。

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そのスロープを使うのはこんな小動物だ。この日(5日)遭遇したこの子はシリケンイモリ。

やんばる(山原)の自然を愛して移住してきた人も少なくない。山城さんを支えて大奮闘している朴さんもそのひとりだ。


【攻防の次の山場は6日か?】
N1と呼ばれる地区に2ヵ所のヘリパッドを建設してからG地区、H地区の工事を進めようとしている。N1の表のほうのテントが7月22日に無法者となった警察の手で破壊・撤去された。そしてN1裏のテントにも警告文が貼り出された。
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5日までに自主的に撤去しないと所有権を放棄したとみなす、とある。
そのため山城さんから全国への呼びかけとなった。そして呼びかけた本人が「これは異常な事態」と評する1000人以上の参加で集会がもたれた。県外からの参加が多かった。最初はスコールの多い季節でもあり、急ごしらえのテントの下で200人ぐらいの集会を考えていたそうだが、とても入りきれないことが明らかとなり、テントの外で集会をすることになった。

機動隊はこの日攻撃する気はなかったのだろう。アルソックの人員が立ってはいたが、監視でもするのか、警察車両は1台のみテント前にいて、集会の邪魔になっている。山城さんが「自主的に移動してくれたらありがたい」と穏やかに呼びかける。集会スタッフが車両を囲んで説得すること10数分。ついに警察車両は参加者の拍手に送られて移動。警察に拍手が送られる光景を初めて見た。
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もう一台集会参加者の車も邪魔になる場所にあり、そっちは所有者が現場を離れていたらしく、参加者が人力で持ち上げて移動。これだけいたら何でもできるっていう雰囲気だ。


「警備」にあたる若もの。
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「自分の仕事の内容、わかっていますか?」と話しかける。ほとんど答えてくれないが、最後に「今は命令に従うしかないでしょうが、自由時間というものがあるでしょ?」(うなずく)「その時間に高江で何が起こっているのか、住民は何でこんなに抵抗するのか、ちゃんと調べてくださいね」「歯車に過ぎない人が増えると世の中どんどん悪くなるからね」というと手前二人がこっくりする。ちょっとうれしくなって、写真撮ってもいい?と聞くと「どうぞ」という。じゃ、顔はわからないようにしましょうね、と言って撮影。本当に調べてくれればいいのだが。

この日(5日)の集会は「今こそ立ち上がろう!」の歌声で始まり、福島みずほさんのスピーチで終了。雨が降り始め、予定の「沖縄を返せ」は歌えなかった。閉会直後に土砂降りになった。カバンから雨具を取り出す間にびしょ濡れだ。


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みずほさんは、5日夜、6日朝、6日夜、7日朝の各集会で発言。辺野古基地建設の閣議決定に署名を拒んで罷免されたことに触れ、沖縄を裏切って平和運動はできない、政治生命をかけて闘うと述べていた。
警察の暴力に備えてみずほさんのほかにも弁護士が4人参加して現地行動弁護団となった。弁護団を代表しての発言もあり、警察と防衛局の数々の違法行為を指摘、国会でも追及されることになる。


【現地行動に多くの若者が参加】
6日が危ないとの知らせをSNSで入手した人は多く、辺野古座り込みでは見たことのない人も大勢いると山城さんは言っていた。ある大学から複数の若者が来ていて、スタッフとして活躍していた。彼らを含めて20数名のメンバーは、豪雨に耐えるキャパ300ほどのテントを一晩で設営。7日の朝の集会の間ずっと豪雨に見舞われたがテントは雨漏り一つすることなくしっかりと参加者を守ってくれた。1日の参加で帰った人もいるが新たに参加する人もいて、集会は3日とも300ぐらいの規模だった。山城さんは不思議だという。戦争法反対・廃止のため立ち上がって民意が無視される悔しさを実感した人たちには高江の住民が拒み続けているヘリパッド建設も戦争法と同じ線上にあるものとして共に拒みたいとの思いが、以前より強く感じられるのではないだろうか。

【どうすれば阻止できるのか】
目取真さんが6日夜の集会に参加。現地行動への結集に喜んでいてはだめ、本当に工事を止めるにはどうしたらいいのか考えねばならないと訴えた。目取真さんらはN1の表の方からの資材搬入に抵抗すべく、乗用車をノロノロ運転する作戦を実行している。N1表から1キロのあたりに道路の崩落個所があり、工事車両はそこで止まっている。しかしN1裏からの道路は重量制限があり搬入するには不便なのでやはりN1表からの経路を修繕しながら進むのだろう。その場合はN1裏のテントを違法行為をしてまで撤去したくはないかもしれない。だからN1表からの搬入阻止に集中したいと目取真さんは言う。

私たちもテントから離れてN1表の阻止行動に行ってみた。
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これは目取真さんの車。工事車両の間でのろのろと進む。すると、警官にこんな邪魔をされる。2、3時間は搬入を遅らせることができるようだが、完全に阻止できるものではない。激励する参加者には一人につき3人ぐらい警官がついて、自由な歩行を邪魔する。白線から出るなとか、まことにうるさい。

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私たちは6名のグループを作って行動していた。3人は最初の予定どおり7日に帰神したが、残り3名は月曜火曜が本当に危ないのかもしれないとのことで、2晩延長して残った。7日は節約のためにも車中泊。これは8月8日朝の集会のあとのN1表周辺の県道。

警官には決して手を出さないように、違法行為をしないように、と山城さんは強く指導しているが、各自の判断で動いている中、統率がとり切れないこともあるのではないだろうか。目取真さんの行動と提起には深く考えさせられる。
直接行動で止めることはできない。集会などの意思表明も無視される。ならば、全国的な政治的力をつくるしかないと思われる。それをどうやってつくるのか。
現地に結集しつつ、事実をもっと広く知らせつつ、住民を犠牲にして政府間合意を無理やり実行しようとすることの理不尽さを国会でも追及してもらいたい、と切に思う。違法でなかったら何をしてもいいのではない。だいたい「基地負担軽減、オスプレイ運用はない」などと現地を騙して受け入れさせたSACO合意は不当であり、沖縄県民の切り捨てであるから、丸ごと捨て去らねばならないものではないか。赤嶺議員もSACO合意に関してはいかなる法律も国会で通してはいない、と指摘していた。それに対して沖縄県は県会でヘリパッドにも辺野古新基地にも反対している。なるべく抵抗を長引かせ、その間に沖縄県外でも基地負担の押し付けに反対する世論を起こしていかなくてはならない。


8.5~8.8高江現地行動レポートおわり
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